「こんこんばなしの 色んな言葉のお話」は、神社にまつわる言葉を中心に、その言葉の意味や内容をご紹介しながら、ご理解を深めて頂くためのコーナーです。

夏の風物詩は、各地で行われている打ち上げ花火や、七夕祭り・盆踊り等々、色々なお祭りが有りますが、なかでも祇園祭は、その街の風土の影響を受けながら多彩なお祭りとなって、現在も続く大きな祭りごと(神事)となっております。
祇園祭の歴史は、平安時代にまで遡ります。
平安時代は西暦794年から1185年ですが、比較的初期の頃の西暦863年から869年の7年の間に、日本が大きな災禍に遭い(あい)、この災いを祓い清めるために執り行った祀りごと、いわゆる神事が、869年に祇園社・後の八坂神社から始まった事によるものです。
その災いとは三度あり、西暦863年(貞観5年)に京の都で疫病が流行り多くの方が亡くなられたこと、また翌年の864年(貞観6年)~866年には富士山の大噴火が起こり、文献記録に残るうちでは最大規模と言われ、大規模な溶岩が流出して山麓にまで達したこと、そして西暦869年には東北三陸沖で大地震(貞観地震)が起こり、津波によって多数の犠牲者が出たことです。
これらの大きな災禍が、たった7年のうちに起こったのです。
当時、疫病や災禍は、疫病により恨みを現生に残したまま亡くなった人々の怨霊の祟りであると考えられており、その怨霊を鎮めなだめるために御霊会(ごりょうえ)を執り行い、その後、祇園祭と名を改められたものです。石毛稲荷神社(新石下)の祇園祭は、八幡神社(本石下)の祇園祭とともに石下祇園祭として、基本的な日程は、7月の最終の土曜日・日曜日の二日間で行われようになりました。子供神輿も約10基あり盛大に担ぎだされます。