稲荷とは「稲生り」の意で、豊かな生産と繁栄を祈る神社であります。
当稲荷神社は、豊田郡新石毛村の総鎮守として延享二年(1745年)三月に創建され、豊受大神宮の分霊を勧進して豊受神社と称しておりましたが、天保十二年(1841年)9月10日に名主小口氏が新田開発を記念して石毛稲荷神社と改称して現在に至っております。
祭神は宇迦之御魂神(倉稲魂神)と申し、五穀豊穣、商売繁盛、厄除開運の神として崇敬篤く、戦前は「石毛の初午祭」として盛大に祭事が行われ、近郷近在の善男善女の参詣で賑わったのであります。初午とは、二月初めての午の日に、春の農辛の先駆けて豊作を祈念する祭典であります。
当社には、神明神社、八坂神社、天満社、側鷹八幡神社、琴平神社、蔵王神社が摂社として祀られております。
なお、記録によると、当社の傍らに「持福院」というお寺がありました。