2月
11日
初午祭
今から1300年以上前、和銅4年2 月11 日(711 年3 月4 日)に伏見稲荷神社(京都)の御祭神である宇迦御霊神(うかのみたまのかみ)が稲荷山に降り立ったとされ、この日が初午だったことから稲荷神社では初午祭りが行われるようになりました。
“初午(はつうま)”の午は十二支でもお馴崇みの漢字ですね。
古来、日本では年だけではなく、日付や時刻、方角に至るまで十干十二支という考え方で決められていました。さらに昔は立春(2月4日)から節分(2月3日)までを一年としていて、初午祭りは年が明けた2月の初めての午の日を指していました。もちろんこれは旧暦でのことなので、本来の季節では3月初旬の頃になり農作業を始める目安ともなっていたようです。ところが、今では新暦で考えるところが多いので一年で一番寒い頃の行事となっています。
さて、宇迦御霊神は“お稲荷さん”として親しまれている神様です。お稲荷さんというと商売の神様というイメージがありますが、元々は五穀を司る農業の神様でした。このことから、初午では五穀豊穣や家内安全、商売繁盛を祈願するお祭りになりました。では、厄払いのご利益があるとはどこからきたのでしょう?
実は初午の日が厄払いのご利益のある良い日といっても、それは宇迦御霊神、観音様(特に馬頭観音)を祀っている寺社仏閣でのことだそうです。
観音様は馬に乗ってこの世に現れ仏法を説いた、馬頭観音は馬のように災厄を食い尽くす、など馬との関わりがあるために午の日に厄払いをすると良いと言われています。
この日は稲荷神社へ参拝、厄払いするだけでなく、稲荷信仰のある家庭では神棚に御神酒、油揚げ、いなり寿司、初午団子などをお供えするそうです。
お稲荷さんの使いはキツネですから、その好物といわれる油揚げをお供えするんですね。
初午祭は、毎年2 月の最初の午の日に行われる、「豊作」「商売繁盛」「開運」「家内安全」などを、全国各地の稲荷神社で祈願するお祭りです。
全国の稲荷神社の中で最も有名なのは、やはり稲荷社の本社でもある、伏見稲荷神社です。もちろん、初午祭の由来も、この伏見稲荷神社にあります。
秋季例大祭
五穀豊穣・安寧に感謝する儀式が行われます。